カード名はドライバの判定を尊重した。



 先日死亡と判定された”3D RAGE PRO TURBO”だが、原因がサッパリ分らんので念のため友人M氏の所に動作チェックに出してみた。そうしたら「全く正常」と診断されてしまった。マシンがおかしいのかと思い、もう一度WS440BXに付けたら普通に動くではありませんか。AGPの接触不良は前回も何度も付け直しはしているのでありえない。安易に「静電気破壊」と結論してしまったことを恥じた。このような安易な断定は先入観を生み、以後の動作チェックの際に判断ミスを招く元である(読者は他山の石とせよ)。

 理由も考えてみたがよく分らない。そこで(また安易に)電解コンデンサの不良と断定してみた。つまり長年放置されて不良になっていたアルミ電解コンデンサが、数回の動作でエージングが進み動作するようになったわけである。季節が冬だけに大いにありうる。いやそうに違いない。そうだと良いなあ。


3dragepro
 ボード上に電源回路が無いのでスッキリしたものである。これから分ることは要求電圧が5Vか3.3Vと言うことだ。BGAチップで5Vは見たことが無いのでVcore3.3Vということになる(推理するまでも無いが)。メモリも通常のSG-RAMだから、ボード上で使われているのは3.3Vだけと言ってよい。タンタルコンデンサの耐圧は10Vもあれば充分。


smd_cc
 と言うことでこの2つのSMD電解コンデンサを交換することにした。長年の愛読者なら何となく理由が分ってきたと思うが、筆者はこのアルミ電解コンデンサが昔から目障りでしょうがない。なので上記の理由にかこつけて放逐しようと言う魂胆である。古来より不祥事の責任は誰かが取らねばならないのです。それが君だm9(^Д^)


smd_out
 除去した…長年の鼻詰まりが抜けた気分。海外製の副資材は不安なので、ハンダも綺麗サッパリ取り除く。海外製もこの時期は大丈夫とは思うが、全部取り替えることに意義がある。鈍い皆様でもこの辺りで交換の意義が理解できたと思う(^^


tmcr
 御覧のようにNCC269の15μF10V(ESR=1.2Ω、ヒューズ入り)に換えてみた。容量がやや減るが、黒に色を合わせるとこれしかなかった(注)。でも推定で11年物の小容量一般用アルミ電解コンデンサを置き換えるわけだから、たとえ何に換えても以前よりは向上しそうだ。この部分だけ設計無視でアルミ電解を使った理由は、単に重要性が低い部分のコストダウンの為だと思われる。やはり追放すべきだ(あくまでも正当化)。

注:外しSMDパーツ入れが引越しの際のドサクサで所在不明の為、新たに富士通のHDDから外した。しかし3ヶ月以上も見つからないとは、一体何処に行っちゃったんだろう…(^^;


sgram
 メモリは通常のSG-RAMだが、ドライバ上でブロック命令が有効利用されているかどうかは分らない。メモリスロットが付いていないが、ボード上で8MB、メモリスロットに8MBの最大合計16MBである。これは表面だけ4MB分実装されているのでフルカラーはXGAまで。


chip_dc
 昔のチップと言うこともあって電力消費は大きくないが、裏は真面目にデカップリング・コンデンサが貼ってある。尤もチップベンダが自らカードを作っているわけだから、真面目と言うよりは不安なのだろう。よく見ると色違いが二つある。これはこの部分だけ容量を変えているため。前回のVoodoo3と比べると丁寧さが違う。


driver
 ATI最終ドライバにて”XPERT@WORK AGP 2X”と認識された。これを見るとメモリアップグレード・モジュールはBIOSによって禁止されているのかもしれない。まあモジュールを差すソケットも無いし増設する気は無いが、ボード上の4MB分はどうだろうか。


shindan
 長年、Windows内蔵ドライバで使っていたので知らなかったが、ATIリファレンス・ドライバではカードのセルフテストが可能だった(皆さんは知ってましたか?)。試したらメモリの破壊も無く合格した。やはり故障ではなかったようだ。


file
 これがドライバのバージョン。ところでWindows9xを使っている(使っていた)人、VXDドライバはちゃんと上の詳細のようになってますか?普通にインストールすると仮想ドライバ(VMM32.VXD)のままなので安定度が落ちる(注)。Win9x使いには常識なのだが知らない人も居るようだ。やっぱり9xは不安定だ〜などと騒ぐ前に確かめましょう。

注:vdd.vxd、vflatd.vxdはWindowsのCD-ROM内には存在するが、何故か標準ではインストールされない。95〜MEまで全部そうなっていた。なぜそうなのか色々考えたが、合理的な理由は思いつかなかった。



★ベンチマーク

 面倒だし時間がかかるのでPPMarkで比較(手抜き)。比較相手は2Dには定評のあるG200とG7BBA(Riva128)だがGDIはどれも大差なかった。マシンはWS440BX+SL3CC、OSは98SE、ドライバは何れもベンダ最終ヴァージョン。

・PostPetMark Ver1.13(DX8版)
1517:G200
1498:G7BBA(Riva128)
1396:3D RAGE Pro Turbo

・PostPetMark Ver1.11(OGL版)
1889:G7BBA(Riva128)
1731:G200*
640:3D RAGE Pro Turbo

*G200は完走するも、バックが真っ黒でまともに動作せず。

 画質はG200やG400のようにキリキリした画質ではなく、非常に自然でありながらボケも無い良い画質だ。色は若干薄めに思えるが、バランスは自然で気になるほどではない。速度的には問題外の外だが、S3のようにフルカラーで極度に遅くなることは無い。2Dなら気にならないレベル。3Dという大仰な冠は重荷だが…。


 ファンレスどころかヒートシンクレスの低消費電力なので、鯖なら現在でも充分に実用可能だろう。OS内蔵ドライバのサポートが厚いので、これからも動作チェックなどで活躍することだろう。ちなみにコンデンサ交換後には画面の乱れは一度も無い。めでたしめでたし。